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レポート

日本人(日本国)の役割

富士山環境学校(7月24日〜27日)が開催され無事に終わりました。今回の環境学校はNPO法人地球クラブと合流しながら行われ、中国、韓国、タイ、マレーシア、インド、フィリピン、エクアドル(ガラパゴス)の子供達が富士山に集合し2日に渡って野口健環境学校の生徒達と清掃活動やシンポジウムなど共に活動を行いました。

 特にアジア諸国から参加した子供達は「富士山の森に洗濯機が捨てられていたことに驚いた。日本は綺麗だと思っていた(インド)」、「確かに富士山にはゴミが捨てられていたけれど、私の国はもっと汚い。(マレーシア)」「私の国ではゴミなど捨てられない。でも捨てないけれど、心から環境問題に関心がある人は少ない。規則が厳しいだけ(シンガポール)」「日本はゴミを隠すかのように捨てるけれど私の国では人々が堂々とゴミを捨てる。(フィリピン)」などと意見が出された。参加者の中でも最年少だったガラパゴスからやってきた子供は「ガラパゴスも昔はゾウガメなど食料のため、たくさん殺された。でも今ではみんなが守っている。だから今ではゾウガメも増えてきた。私もゾウガメを守る団体でボランティアしています」と絵を書きながら熱弁していました。

 環境学校の生徒達もどうすれば富士山が綺麗になるのかと具体的な案を発表。最終日にインド人の子供が「私の国でゴミを拾う活動はない。帰ってから友達とゴミ拾いを始めたい」と発言したのを聞いて、色々と大変だったけれど共催して良かったと感じました。これからの日本の役割は、アジアのリーダーとして他のアジア諸国を含め発展途上国に環境保護の大切さを伝え、技術協力や環境教育の普及に力を注ぐべき。特に中国での環境破壊は深刻。よく中国のミサイルが脅威だと発言する方もいるが、ミサイルよりも彼らの環境破壊のほうが遥かに脅威であろう。実際に白神山地の原生林では中国からの酸性雨で一部枯れていると報告を受けたことがあるし、実際に日本海、沿岸は中国語、ハングル語の漂着ゴミだらけ。つまりいくら日本国内で環境保護活動に力を入れても、環境破壊はすでに国内問題の規模を大きく越えてしまったいる。アジア全体、それを広げていけば世界全体の共通課題として、先進国が模範となってリーダシップを取らなければまったく意味を持たないだろうと思います。また、日本も公害問題を経験し大きな犠牲を払いました。水俣病、イタイイタイ病しかり。日本はそこから多くの事を学んできました。大切な事は繰り返さない為に、学んできた事を広めること。公害の先輩国として日本の役割は大きい。


 環境学校の最終日、野口健環境学校の生徒達が富士山五合目で一般登山者に参加を呼びかけながら清掃活動を行い、またエンジンを掛けっぱなしにしているバスの運転手に直接アイドリングストップをして頂きたいとプラカード片手に訴えました。環境学校の子供達が環境メッセンジャーとしてさらに活動を拡大していくことを願いながら、東京に戻ってきました。明日からは再び富士山清掃活動の為に山梨県に向かいます。

 いやいや、なかなか家でゆっくり出来ないものですが、必要とされれば精一杯その責任を全うしたい。日本が他のアジア諸国に対し模範的な行動を示さなければならないように、私も子供達に負けないよう頑張りたい。

                              

            野口健


内容と企画意図、感想など

今回の野口健環境学校は、前半1日目と2日目に地球こどもクラブが募集した子供らと一部合同で開催しました。
1日目は、富士山のよい面と悪い面両方を体験するために、それぞれ「富士山エコツアー」を「富士山清掃活動」を実施いたしました。夜には、今日一日の体験やいままで取り組んできた環境活動について発表を行いました。
2日目は、午前中には「ゴミ処理場見学」「ゴミリサイクル」にて、集められたゴミの行方を見学やレクチャーを受けました。ここまでの体験は、午後に行われる「アジアこども会議」で体験を伴った発言をしてもらうために企画してあります。会議ではゴミをテーマに話し合い、誰かから聞いた話ではなく、自分たちの経験を話すことができたと思います。2日目にこの会議があるため、これまでの野口健環境学校と比較した場合、前半部分の自然体験度が若干少なくなってしまっています。そのため2日目夜に、夜の自然を体験するナイトハイクを追加しました。
3日目は、 最終日に自らが企画立案する「キャンペーン」が机上から生まれるものではなく、自らの体験から生まれるものにするため、午前中は楽しく、遊びながら自然に感動してもらえるように配慮し、「バスフィッシング」「富士山裾野登山」を実施いたしました。午後、いままでの体験を通じ、どんなメッセージを訴えたいのかを話し合う「キャンペーン企画会議」を実施しました。2日目の「アジアこども会議」は、アジアを中心とした外国の子供らも参加し、いろいろな意見を聞くことができましたが、そもそもなにか具体的にACTIONをする会議ではありません。しかし、この日実施した「キャンペーン企画会議」は、次の日に実施することが決まっているので、参加者らの責任感、集中度、真剣さは目を見張る素晴らしいものがありました。4日目の最終日、前日に参加者らが企画した「キャンペーン実施」は、5合目に集まる観光客登山客に呼びかけ一緒にゴミ拾いをするという内容。これまでの体験が活き、参加人数は少なかったのですが、メッセージ力の強い素晴らしいキャンペーンになったのではないでしょうか?また、このキャンペーンから環境メッセンジャーに必要とされるものを感じ取ってもらえたと思います。
これまでにないほど天気に恵まれ、雨天プログラムに変更、追加実施をすることなく、意図どおりに実施できた初めての野口健環境学校となりました。今回実施してみて、「100の言葉よりも1つの体験」「100の会議よりも1つの行動」が環境教育や環境活動に必要なことだと思いました。

義村貞純



 

メインテーマ 不法投棄の現状について
開催日 7月24日〜7月27日3泊4日
参加者および提供者人数 7名 小学生
11名  中学生
5 名  高校生〜大学生の準スタッフ
10 名  スタッフ
協力 「富士山ゴミ清掃活動」NPO法人 富士山クラブ、 富士河口湖町、地球こどもクラブ
「アジアこども会議」地球こどもクラブ
「ゴミ処理場見学」富士吉田市、環境美化センター
「ゴミリサイクル見学」三浦コンクリート興行株式会社

「企画・運営・WEBサイト」株式会社アドベンプロダクツ
「ムービー撮影」オフィス大自然
「スチル撮影」野元写真事務所

「社員の派遣協力」 コスモ石油

取材メディア テレビ静岡
テレビ山梨
毎日新聞
目的
実施アクティビティー
伝える 連日の「ふりかえり」「地球こども会議」「キャンペーン企画会議」
感じる 「富士山エコツアー」「富士山ゴミ清掃活動」「ナイトハイク」「バスフィッシング」「富士山裾野登山」
考える 「環境キャンペーン企画会議」「ゴミ処理場見学」「ゴミリサイクル見学」
行動する 「富士山ゴミ清掃活動」「環境キャンペーン」

 

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