エコツアー

REPORTレポート:スタッフ企画【冬の白神山地】

2018年1月30日

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週末1月27日〜28日、白神山地の玄関口、青森県西目屋村で、スタッフ企画【冬の白神山地】を開催しました。今回は地元をはじめ、関東、関西から7名のお客様をお迎えし、2日間にわたって、地元のマタギの文化を伝える白神マタギ舎の特別な協力のもと、餅つき、豆腐作り、カンジキを履いての白神山地探索をしました。

まず、スタッフ企画とは、ピークエイドスタッフの私、小島が大好きな自然や、日本各地で活動しているガイドをご紹介したいと思い、企画しているプログラムです。今回は【冬の白神山地】と題し、秋の回に続いて、冬の白神山地の自然と、その自然の恵みと共存する目屋マタギをご紹介したいと思い企画しました。ちなみにですが、ピークエイド代表の野口にとっても白神山地は「一番好きな山」です。今回のイベント募集ページはこちらをご参考に。https://www2.fujikyu-travel.co.jp/DJWEB/TourDetail.aspx?tc=A31100100026

1日目

IMG_4759.JPGIMG_4764.JPGIMG_4758.jpg主なプログラムは、餅つきと目や目屋豆腐つくり体験。餅つきは、昔ながらの方法で、杵と臼を使いました。秋に山から採った胡桃を参加者全員で割り、中身を取り出して作った餅はとても香り高く、事前にマタギ舎にご用意いただいたあんこは程よい小豆の粒感があり絶品でした。(夕食のときに食べた、山わさび+醤油+のりの餅も絶品でした。)

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目屋豆腐とは、目屋とよばれていたマタギの集落で、昔作られていた、ぎゅぎゅっと豆の味がつまった豆腐で、現地では冠婚葬祭のタイミングで食べられていましたが、ダム造成に伴う集落移転により、消えかかっている文化です。豆腐つくりは、まず前日からうるかしていた大豆を呉汁にし、それを火にかけます。沸騰するまでは、翌日に使うカンジキの説明をしたり、各々が質問して、時間は過ぎています。

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しかし、呉汁が温まってくると、ここからが豆腐つくりのキーポイント。呉汁は沸騰すると、すぐに泡を作ってふきこぼれそうになり、片時も鍋から離れることはできません。しかも、とっても焦げ付きやすいのです。火から呉汁をおろす塩梅が大切で、マタギ舎のスタッフによる、絶妙な判断で、火から下ろした呉汁を濾してできた豆乳ににがりをいれ、枠に流し、最後に豆乳が固まり、豆腐ができるまで待ちます。火からおろすタイミングを間違えると、豆乳が固まらないそうです。

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夕食には、手間暇かけて作った豆腐を、マタギ舎の小池宏美さんが湯豆腐や揚げ出し豆腐などにして、ご提供しました。今回は黒豆+毛豆をミックスして作った特別な豆腐です。黒豆を使用した豆腐つくりは、一般的な白い大豆に比べ、さらに難しいのですが、濃厚で美味しいです。当日だけで5時間以上かけて作った豆腐も、あっという間にお腹の中に。初日の参加者の感想で、食べ物をつくる過程で、杵をつく音やくるみを割る音が聞こえ、「様々な音が聞こえた」というお言葉があり、印象的でした。

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2日目

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冬の白神山地を歩きます。ガイドはマタギ舎の工藤茂樹さんと小池幸雄さんのお二人。目屋マタギの装備にならい、足元にカンジキを履き、手には"こなぎ"を持ちます。両方とも、白神に生まれ育ってきた工藤さんのお手製で、木の特性を生かして作られています。こなぎとは、へらを細長くしたような杖で、雪の上で杖や斜面で体を支えるように使います。昔はこれで、動物の頭をたたき、命を授かっていたそうです。まさに命との対峙する瞬間です。

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トレッキング前日、白神山地にシンシンと雪が降りました。降雪はマタギにとって、ウサギやヤマドリを打つ機会をもたらします。前日に降った雪が、生き物の存在を雪面に残すためです。工藤さんは、雪面に残された足跡をみて、いつ、どこから、どの方向に、何が歩いたかを即座に読み取り、生き物と知恵比べをするそうです。こうした山で生きてきた方ならではの解説を随所で入れていただきながら、山を歩きました。

山での昼食後には、雪面を利用して、自然の滑り台をつくり、滑りました。参加者の皆さんが目一杯の笑顔で、楽しんでいる姿とが山の中にありました。主催として、とても嬉しいひと時でもありました。

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私、小島は、今後も定期的に白神でイベントを開催したいと思っていまして、次回は5月半ばに、マタギの春の暮らしを体験していただきたく、山菜採りと新緑のブナの森歩きを盛り込んだ【春の白神山地】を考えています。

スタッフ企画は、私、小島が関東から白神に駆けつけるため、若干費用が高くなりますが、オリジナルなお時間をご提供したいと、スタッフ一同であ〜でもない、こ〜でもないと計画しています。白神山地、マタギ、登山、山菜、東北、新緑など、どこかキーワードにビビっとこられた方がおられましたら、ぜひ私、小島までご相談ください。ピークエイドツアーを通じまして、ぜひ自然の恵みを授かりながら生きてきたマタギの文化や知恵に触れていただけましたら幸いです。

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