2021年7月12日
2016年に始まったサマ植林プロジェクト。
ヒラリー財団で30年間、エベレスト地域で森林再生活動を行ってきたアン・タルケ・シェルパをサマ村に迎い入れ、苗木ナーサリー(苗木ステーション)の建設から始めました。
前年015年に、ネパール大震災で国中、大きな被害を受けたネパール。地震による土砂崩れも各地で相次ぎました。
改めて、森の大切さをひしと感じました。
アン・タルケ・シェルパは地元の村人と協力をして、苗木ナーサリーを建設しつつ、苗の育成を始めました。
これまでに苗木50,000本を育成、30cmほどに大きくなった苗を森に植林していきました。
この地域は、家畜としてヤクなどを飼育しているのですが、基本的に放牧をさせます。
どうしても、放牧したヤクが植林した若い苗木を食べてしまうため、なかなか育たないという問題がありました。
そのため、植林地域の周りにフェンスを設置し、苗が無事に育つようにしています。
30,000本の苗をTAU地区、PEGHYAP地区、GOUNPA地区に植えました。
植林した苗の内3,155本が枯れてしまい、全体の活着率は89.4%です。
モミ、チシン、カイズカイブキなどの木々は比較的元気に育っています。
樺とマツの活着があまりよくありません。
原因としては、エベレスト地区に比べて、長期間における長雨、冬の大雪、春の季節の多くの降雪などの異常な気候条件が理由になる可能性があります。
しかしながら現状90%近くの活着率となっており、おおむね順調です。
以下は、各地区の現状の状況と写真です。
2018年植林 TAU地区
マツ
サクラ
2019年植林 PEGHYAP地区
チシン
カイズカイブキ
2020年植林 GOUNPA地区
マツ