熊本地震

REPORT産経新聞、野口健連載「直球&曲球」に熊本地震支援に関しての思いを綴りました。

2016年5月 5日

5月5日、産経新聞連載「直球&曲球」が掲載されました。 熊本地震支援に関して、思いを綴っています。 『シェルパたちの「恩返しの気持ち」』

 ネパール大震災から丸一年が経とうとした矢先に熊本地震が発生。テレビ画面を眺めながら一年前の出来事を思い出していた。エベレストのベースキャンプ手前で地震が発生し落石の嵐の中、必死にシェルパ達の村に下りたら家屋の大半が倒壊。そして毎日続く余震。余震の恐怖はボディーブローのようにジワジワとメンタルを追いこんでいく。  余震に怯える熊本の人々の姿が一年前の自分の姿と重なって見えた。しかしだからといって直ぐにアクションを起こしたわけではない。この一年間「ヒマラヤ大震災基金」を立ち上げネパールの被災地に通い様々な支援活動を行ってきたが、同時に人々の悲しみと向き合うことでもある。エネルギーを使うのだ。燃え尽き症候群ではないが気力を失いつつあった。 その矢先の熊本地震。「今回は・・・いいんだよね」と何もやらない言い訳ばかりが頭を過った。しかし、地震から三日目、シェルパ達から連絡が入った。  「去年は多くの日本人に助けてもらった。今度は僕たちが日本を助けたい。お金を送ります」と。その言葉に頭を殴られたような衝撃を受けた。ヒマラヤ大震災基金では日本中の方々からご寄附頂いたのだ。それでありながら僕は逃げようとしていた。そんな自分を恥じた。そして目が覚めた。「よし!やろう!」と腹をくくった。    車中泊を余儀なくされている被災者たちにせめて寝るときぐらいは足を延ばしてほしいとテントプロジェクトを始めた。まずは大型テント150張りを確保。そしてどこの避難所に届けるのかツイッターで呟いたら岡山県の片岡市長が助け船を出してくれた。片岡市長が益城町町長に連絡し、総合運動公園のグランドにテント村を設営することが決まった。その三日後に大形テントを積んだトラックと共に被災地入り。大規模なテント村が誕生。その日の内に車中泊をされていた約500名がテント村に入居。  「これで10日間の車中泊から解放される。やっと横になれる」と涙を流している彼らの姿に壮絶であった10日間の苦しみがリアルに伝わってきた。少しは日本に恩返しができただろうか。シェルパ達の「恩返しの気持ち」が僕を動かしてくれたのだ。 http://www.sankei.com/smp/column/news/160505/clm1605050006-s1.html

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