マナスル基金

REPORTサマ村のお坊さんと清掃

2006年4月25日

 昨夜、サマ村のお坊さん達が我々の為に安全祈願を行いとわざわざベースキャンプまでやってきてくれた。私達の為に雪の中1300メートルも登ってきてくれた。驚きと感謝でした。午前中は 5 回目の安全祈願。これだけ安全祈願を執り行ったのは我々ぐらいだろう。ただこの雪の状況、雪崩の危険性を考えれば何度でも神頼みしたくなるもの。真剣に祈った。

 安全祈願を終え、再び清掃活動を開始。嬉しいことにサマ村のお坊さんも参加してくださった。私も所詮は登山家だ。正直、山頂を目指し上部に向かって登っていく登山家達を横目にゴミを拾うを辛いと感じることがある。「俺だって」という思いもある。しかし、山頂を目指すことだけが冒険ではないと、ピッケルの変わりにスコップを手に雪を掘り続けている。そんな時にサマ村のお坊さんが一緒にゴミを拾いたいと訪ねてきてくれた。お坊さんは「マナスルは登山隊のゴミで汚れている。そして私達の水も濁っていく。マナスルの清掃活動にはとても感謝しています。」と私達に声をかけてくれた。この輪の広がりこそが私にとって目指すべき冒険なのだろうと、嬉しかった。お坊さん達はサマ村に降りなければならないので短い時間であったが、一緒にスコップで雪と格闘した今日の出来事は忘れないだろう。

 清掃中にキャンプ1に泊まっていた小西さん、谷口さんがベースキャンプに戻ってきた。「雪が大変だったよぉ~」と谷口さんの声は明るかった。この人はいつも登った分だけ元気になる。

夕方から再び雪が降り、夜にはテントが押しつぶされるほどの大雪に見舞われた。毎日、雪が降っているがその中でも最も激しい雪だった。シェルパ達はテントが押しつぶされないよう、徹夜でテントの雪下ろしに追われた。安全祈願で祈り続けているのに、なかなかマナスルの神様が微笑んでくれないのは何故。

 

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