清掃活動

REPORTウサギの建立と国旗の掲揚

2001年4月15日

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ベースキャンプ開きと安全祈願を兼ねてシェルパ、そして隊員たちが祈りをあげた。それは通常行われる儀式であり、なんら珍しい出来事でもないのだが、今回は多少異質な雰囲気の中でその儀式は行なわれることになった。

ベースキャンのすぐ脇に高台が作られ、そこになんとも不思議な"うさぎ"がチョモランマを見据えて立てられている。シェルパも我々隊員もその"うさぎ"に対してラマ教の祈りを捧げた。

実はこの"うさぎ"、昨年チョモランマで回収した酸素ボンベを溶かし作られた物。日本に持ち帰った120本の酸素ボンベをどうしようかと考えていた。ちょうどそのころ知人の紹介により著名な芸術家を紹介された。彼女は私に「ある伝説では、うさぎが神から人へのメッセンジャーとしての役割をはたしている。」

彼女の提案に、私もこの酸素ボンベで、このチョモランマ清掃を含めた環境活動のモニュメントを作りたかったので早速製作にとりかかってもらい、3月上旬に"うさぎ"が完成した。

しかし、出来上がってじっくり眺めてみるとなんとも不思議な印象を受ける"うさぎ"だった。他の登山隊員達もベースキャンプの高台に置かれたその"うさぎ"を異様な眼差しで見つめていた。

"うさぎ"はシェルパ達に見せたところおおいにうけ、いつしか野口隊のシンボルとなったようだ。その異様な儀式をラッセル隊に参加し、最年少登頂を目指す石川君が遠くからなんともいえぬ顔で眺めていた。さぞかし不気味であったのだろう。

<ただいまこの"うさぎ"の名前をメールにて募集しております>

怪しい儀式も無事に終わり,ほっとしていたら中国登山協会の連絡官がやってきた。

やってくるなり掲げられた日に丸を見つけ中国語で騒ぎだした。通訳の人が「日の丸を降ろせ」となんとも侮辱的なことを言い出す。極めて無礼で乱暴なその物言いに腹が立ち反論すれば、中国国旗を掲げなければ、大変な問題となる!と脅しが始まった。

もう議論の余地なしに一方的に言い放す。我が隊と協力体制にあるのはあくまでもチベット登山協会であり、中国登山協会は基本的に部外者だ。シェルパ達もこの無礼な中国連絡官に冷めた眼差しを向けていた。彼は中国国旗を掲げることを命じることにより自身と中国の威厳を示したかったのだろうが、我々からするとなんとも哀れで見苦しい姿にしか映らなかった。

せっかく日本・韓国・中国(チベット自治区)・ネパール・グルジアとの世界初のチョモランマ合同清掃隊を結成しこれから、その活動が始まるという時に、みな嫌な気分にさせられてしまった。しかたないのでその中国連絡官にそこまでいうなら中国国旗を用意して欲しいと伝えたら、40ドル請求され結局買うはめとなった。いやはや、なかなか予測つかない人為的な出来事は世界一の高地でも起こるものなのだ。勉強になった。

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