ヒマラヤ大震災基金

REPORT野口より電話連絡がありました(デディング村)

2015年8月20日
ネパールの野口より電話連絡がありました。 「ロールワリング地方のデディングという村まで上がってきました。 カトマンズからロールワリング地方の入口のシンガリーという村まで車で来ました。今、雨季でネパール中の山間部の山道が土砂崩れで通行止めになっていて、 途中で反対側に渡って、車を乗り替えたりして、シンガリ―までやってきました。途中、崖を走るんですけど、上から落ちてきた岩でぺしゃんこになった車があったり、かなり緊張しながら、なんとか到着しました。 シンガリ―という町は、3年前にロールワリングから下りてきたときにきました。山から下りてきて、最初の都会というか比較的大きな町なんですけど、 今回、3年ぶりに訪れましたが、5・6階建てのビルのほぼすべてが崩れていて瓦礫しかない状況です。そこに、トタンで出来たバラックが並んでいて、みんなその中で生活しています。 そのシンガクリ―からキャラバンをはじめました。途中、山ピルがうじゃうじゃいて、かなり攻撃を受けました。僕もそうですし、今回一緒に来ているコジマ君、シェルパ、みんな攻撃を受けました。ピルが、気づいたらパンツの中にいて、血を吸われている時は痛く無いんで気がつかないんですけど、なんかヌルッとして、パンツに手をいれると血がべっとりついて、パンツが真っ赤かになるくらい、本当にピルはよく血が流れます。 そのピル地帯を何とか抜けて、今、3,600mくらいまで上がってきました。この地域を歩いていて思ったのが、エベレスト街道のようなメジャーなルートではないので、震災後、陸路で歩いてきた外国人は僕らが初めてで、とくにシニガオンという村は、ほとんど家が残ってないのですが、支援もはいっていない。支援が入っているところと、入っていないところの差が大きなと感じます。 明日、マーという村に行きます。その村の上に、ネパール最大級の氷河湖があります。その氷河湖が、震災によって亀裂が入っているのではといわれているのですが、調査が全く入っていない。なので、明後日マーに着いたら、その翌日くらいに、氷河湖の方に行ってみようと思います。 このチョ・ロルパという氷河湖は、何度か行ったことがあります。温暖化によって氷河湖が融解して決壊するのではないかと言われていて、アジア・太平洋水サミットの頃、調査に入ったことがあるので、比較してみたいと思います。 そして、そこから、峠を越えてエベレスト街道の方にぬけたいのですが、土砂崩れなどで峠を越えられないと言われ、ヘリコプターをチャーターして、エベレスト街道に向かいたいと思います。ただ、雨季ですので、ヘリがちゃんと迎えに来てくれるかなあ・・・ このロールワリング地方は、96年の8月に一度来たことがあるのですが、このあたりは、雨が多いという事もあり、この夏の時期は、とてもお花がきれいです。とくに、明日いくナー(4,000m)は、ブルートピーというお花があって、とてもきれいな花があるんです。氷河湖の調査にも行きますが、このブルートピーにも出会えたらいいなと思っています。 このお花の効果は大きくて、家が壊れたり、いろんな話を聞いていると悲しい現実があるのですが、お花畑があるとその瞬間ほっと心が救われる。お花ってすごいなと思います。 次は、クンブに入ってから更新したいと思います。」

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