シェルパ基金

REPORTシェルパ基金設立の理由

2000年1月24日

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そしてもう1つ、私には大きな目標があります。シェルパ基金設立ですが、95年11月10日にネパール・クーンブ地方にて大雪崩による事故が発生しました。日本人13名、ネパール人12名の計25名が亡くなりました。その中に私が弟のように接していたナティー・シェルパー(当時18歳)が含まれていました。日本人の遭難者が多数含まれていたため、日本でも連日報道されました。しかし、テレビやどの新聞を探してもシェルパ族の遭難に関してはほとんど触れられていませんでした。私がナティーの遭難を知ったはナティーの兄デェンディーから「ナティーが日本隊にポーターとして参加し雪崩に巻き込まれ死にました」との連絡を頂いたからです。慌てて事故発生から数日後、ネパールヘと向かった機内では日本人遺族と報道陣で一杯でした。

 しかし、日本の報道陣は日本人遺族を取材してさっさと帰国してしましました。日本人トレッカーに雇われ、そして死んでいった地元の人々のことはNHKの取材班が辛うじて取り上げていました。しかし、私は納得いくはずもなく、自分が持っていたビデオカメラでナティーの遺体発見から葬儀にいたるまで一部始終を記録しました。親友の亡骸や、泣き叫ぶ遺族にカメラを向けるのはなんとも苦痛でした。中には私がカメラを向けることに違和感を感じていたシェルパの方もいましたが、それでも兄のデェンディーに「日本ではシェルパ族の死は誰も知らない。僕が記録して事実を多くの人に知ってほしい。デェンディーがどうしても嫌なら撮らないけれど、どうかな」「いや、ケンがそうしたいならいいよ。信用しているから」というデェンディーの理解があったからこそカメラを回し続けられたのです。

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